バークチップとは?ウッドチップとの違いと選び方を製材所が解説

コンクリートブロックの脇に敷きつめた、赤みのある茶色のバークチップ

「バークチップとは何だろう」「ウッドチップとはどう違うのだろう」と迷われる方は少なくありません。
結論からいうと、バークチップは松などの樹皮を砕いたもの、ウッドチップは木の幹(中身の部分)を削ったもので、この原料の違いが色や持ち、向いている使い道の違いになって表れます。
この記事では、ウッドチップを自社で製造している東京の製材所・島田小割製材所が、バークチップの原料・種類・使い道・寿命をご説明します。
そのうえで、ウッドチップとの違いを表で比べ、用途別にどちらを選べばよいかまでをまとめました。

バークチップとは

バークチップとは、木の樹皮を砕いてチップ状にした敷き材で、植え込みや花壇、鉢植えの土の表面を覆って見た目を整える目的で広く使われています。
まずは名前の意味と原料、見た目の特徴から確認していきましょう。

「バーク」は英語で樹皮のこと

バークチップの「バーク(bark)」は、英語で木の樹皮を意味する言葉です。
英語の bark には「(犬が)ほえる」という意味もありますが、園芸や造園でバークといえば樹皮のことで、樹皮を原料にした資材は「バーク材」とも呼ばれます。
つまり、バークチップは「樹皮のチップ」と言い換えるとわかりやすいでしょう。

なお、「パークチップ」と呼ばれることもありますが、公園(パーク)とは関係がなく、正しくはバークチップです。
そのため、売り場や通販で探すときは「バーク」の名前で探すと見つけやすくなります。

原料と作り方

バークチップの原料は、主に赤松や黒松などの松の樹皮です。
製材のときに丸太からはがされた樹皮を集めて機械で砕き、粒の大きさをそろえたものが一般的に売られています。
また、ホームセンターなどで見かけるものには、海外の松の樹皮を使った輸入品も多くあります。

見た目と大きさの特徴

バークチップは樹皮だけでできているため、ウッドチップよりも赤みや茶色みの強い、濃い色をしています。
この色は土の色に近く、植物の足元に敷いてもなじみやすいのが特徴です。
また、粒の大きさによって小粒・中粒・大粒などに分けて売られていることが多く、大粒のものは一つ一つが大きく、丸みを帯びた形をしています。

バークチップの主な使い道

バークチップは、植物の足元を覆って見た目を整える使い方が中心です。
代表的な使い道には、次のようなものがあります。

鉢植えやプランター、花壇のマルチング

マルチングとは、植物の根元の土を資材で覆うことをいいます。
鉢植えやプランター、花壇の土の表面にバークチップを敷くと、土の乾燥や雨の日の泥はねを抑えられ、雑草も生えにくくなります。
また、玄関まわりや店舗・マンションの植え込みでは、落ち着いた色が緑の植物を引き立てるため、土が見えている部分の化粧としてもよく使われます。
一般に、小粒のものは鉢植えに、中粒から大粒のものは花壇や植栽帯に使われることが多いようです。

洋ランなどの植え込み材

樹皮は水はけと通気性がよいため、細かく砕いた園芸用のバークは、洋ランなどの植え込み材としても使われています。
この使い方は樹皮の性質を生かしたもので、ウッドチップで代用するのには向いていません。

「バーク堆肥」はバークチップとは別のもの

名前が似ているものに「バーク堆肥」があります。
これは樹皮を発酵させて土に混ぜやすくした土壌改良材で、土の上に敷くバークチップとは使い方が異なります。
植栽の土づくりで「バークを混ぜる」という場合は、多くがこのバーク堆肥のことを指しています。

バークチップの寿命と敷いたあとの変化

バークチップの寿命は、粒の大きさや、敷いた場所の日当たり・雨の当たり方によって大きく変わります。
樹皮は木の幹の部分よりも分解されにくいため、一般にウッドチップより形が残りやすく、補充の間隔は長くなる傾向があります。
ただし、目安となる年数は商品や環境によって幅があるので、購入するときは商品の説明もあわせて確かめておきましょう。

また、長く形が残るバークチップでも、敷いたあとには次のような変化が起こります。

  • 日光と雨にさらされて、表面の色が少しずつあせていく
  • 小さな粒から分解が進み、土と混ざっていく
  • 人が歩く場所では砕けたり沈んだりして、厚みが減っていく

こうした変化は天然素材なので避けられませんが、地面が見えてきたら上から敷き足すことで、きれいな状態を保てます。
一方で、分解されにくいぶん、あとから花や木を植え替えるときには土に残りやすい点も覚えておきましょう。
寿命の比較として、ウッドチップの持ちについてはウッドチップの耐用年数でご紹介しています。

ウッドチップとバークチップの違い【比較表】

ウッドチップとは、丸太や木材を機械で削ったり砕いたりして、数cm程度の小片にしたものです。
バークチップと同じく木からつくる敷き材ですが、使う部分が「幹」か「樹皮」かで、次のような違いがあります。

比べるところ ウッドチップ バークチップ
原料 木の幹(中身の部分) 木の樹皮(主に松などの皮)
主な樹種 杉・ひのき・サワラなどの針葉樹のほか、桜などの広葉樹 赤松・黒松などの松が中心
色 明るい木の色で、お庭が明るい印象になる 茶色や赤みのある濃い色で、落ち着いた印象になる
香り 削りたてはひのきや杉など、樹種ごとの木の香りを楽しめる 香りを目的に選ばれることは少ない
大きさと形 切削チップは1〜4cmほどの平たい形にそろう 小粒・中粒・大粒などから選べ、大粒は丸みがある
分解のされ方 屋外では1〜2年ほどかけて分解され、土になじんでいく 樹皮は分解されにくく、形が残りやすい
向いている使い方 雑草対策・ドッグラン・遊び場・遊歩道など、広い面積を覆う用途 植栽帯や鉢植えの表面など、見た目を整える用途

なお、ウッドチップの中には樹皮が混ざったものもあり、当店の「ひのき(樹皮あり)」は樹皮が混ざるぶん色に濃淡が出て、より自然な風合いに仕上がります。
ウッドチップの基本についてはウッドチップの基礎知識で詳しくご紹介しています。

共通する効果と、それぞれの長所・注意点

ウッドチップとバークチップは、どちらも土の表面を覆う資材です。
そのため、敷くことで得られる効果の多くは共通していますが、原料の違いから、それぞれにしかない長所や注意点もあります。

どちらにも共通する効果

  • 土の乾燥を防ぐ:土の表面からの水分の蒸発を抑え、植物の根を乾燥から守ります。
  • 雑草を生えにくくする:土に届く日光を遮るので、雑草の芽が出にくくなります。
  • 見た目を整える:むき出しの土や点々と生えた雑草を覆い、お庭や植え込みをすっきりと見せます。
  • 地面の温度変化をやわらげる:夏は地面の温度が上がりすぎるのを抑え、冬は霜や凍結から植物の根元を守る助けになります。

このうち雑草対策の効果は、敷く厚みによって大きく変わります。
当店では、茨城県つくばみらい市の試験地で、半分にだけナチュラルウッドチップを敷いて雑草の生え方を比べました。
その結果、薬品を使わなくても、2週間後にはウッドチップを敷いた側だけ雑草がほとんど生えていませんでした。

雑草対策の比較試験。左半分は土のまま、右半分にナチュラルウッドチップを敷き、2週間後には土の側だけ雑草が伸びている
雑草の生え方の比較(2011年7月7日→7月21日、茨城県つくばみらい市)

雑草対策としてウッドチップを使う場合は、10cm前後の厚みで敷くのが目安です。
詳しくはウッドチップで雑草対策の記事でご紹介しています。

ウッドチップならではの長所

ウッドチップの長所は、まず削りたての木の香りを楽しめることです。
ひのきや杉などの国産材のチップからは、樹種ごとのさわやかな香りが広がり、その香りは屋外で2か月ほど、室内で3か月ほどがひとつの目安です。
また、木の香り成分には虫やカビを寄せつけにくい性質があるとされていますが、効果をお約束できるものではなく、日当たりや風通しの悪い場所ではカビや苔が出ることもあります。

次に、丸太を刃で削ってつくる「切削チップ」は平たい形にそろって足に刺さりにくく、クッション性もあるため、ドッグランや子どもの遊び場のように人や犬が直接ふれる場所に向いています。
さらに、屋外では1〜2年ほどかけて分解されて土に還るので、薬品を使っていない木だけのチップであれば、処分に困りにくいのも長所です。

フェンスで囲まれたドッグランに敷いたウッドチップの上を走る2頭の犬
ウッドチップは、犬が走り回るドッグランにも使われています

バークチップならではの長所

バークチップの長所は、土になじむ落ち着いた色と、形が長く残る持ちのよさです。
分解されにくいため、補充の手間を少なくしたい植え込みに向いています。
また、粒の大きさを選べるので、鉢植えやプランターのような小さな場所にも敷きやすく、洋ランの植え込み材のように樹皮ならではの使い道もあります。

それぞれの注意点

ウッドチップは分解や踏み固めで少しずつ量が減り、日光と雨で表面の色も灰色がかってくるため、地面が見えてきたら上から敷き足しましょう。
また、木を砕いてつくるクラッシャーチップには細長いものや尖った木くずが混ざりやすいので、人や犬がふれる場所には切削チップを選ぶことが大切です。
一方、バークチップは植え替えのときに土に残りやすく、色が濃いぶんお庭全体を明るい雰囲気にしたい場合には合わないこともあります。

どちらの資材も、敷く前に雑草を根から抜いておくことが大切です。
根が残っていると、チップのすき間から再び伸びてくるためです。
敷き方の手順はウッドチップの敷き方と厚さの目安をご覧ください。

用途別|ウッドチップとバークチップはどちらを選ぶ?

どちらを選ぶかは、敷く場所の広さと、その上を人や動物が歩くかどうかで考えるとわかりやすく、主な用途ごとの選び方は次の表のとおりです。

用途 おすすめ 理由と厚さの目安
お庭一面の雑草対策 ウッドチップ 広い面積を厚く覆いやすい。
10cm前後(防草シートを併用するなら5cm程度)
ドッグラン ウッドチップ(切削チップ) クッション性があり、足に刺さりにくい。
中型犬・大型犬は10cm前後、小型犬は5cm前後
子どもの遊び場 ウッドチップ(切削チップ) 遊具の足元に敷くと、転んだときの衝撃をやわらげる
遊歩道・ぬかるみ対策 ウッドチップ 水はけのよい層ができ、雨のあとのぬかるみを抑える。
10cm以上
花壇・植栽帯 どちらでも(色の好みで) 明るく木の香りのある雰囲気ならウッドチップ、落ち着いた色ならバークチップ。
5cm前後
鉢植え・プランターの表面 小粒のバークチップ、または樹皮のないひのきウッドチップ 小さな面積に敷きやすい。
厚くのせすぎると土が乾きにくくなるため、薄めにとどめる
洋ランの植え込み 園芸用のバーク 樹皮の水はけと通気性を生かした使い方で、ウッドチップは向かない

ひと言でまとめると、地面を広く覆って歩いたり遊んだりする場所にはウッドチップ、植物の足元を小さく整える場所にはバークチップが向いています。
花壇や植栽帯のようにどちらでも使える場所では、明るく木の香りのある雰囲気にしたいか、落ち着いた色で土になじませたいかで選ぶとよいでしょう。

ウッドデッキに面したお庭一面にウッドチップを敷き、雑草が生えにくい状態にした様子
お庭一面にウッドチップを敷いた例

ウッドチップを選ぶ場合は、樹種によって香りや色合いも変わります。
ナチュラル・ひのき・杉の違いはウッドチップの樹種の選び方で、必要な袋数はウッドチップ必要量の計算で確かめられます。
ドッグランに敷く場合は、ドッグランに最適なウッドチップの記事もあわせてご覧ください。

よくあるご質問

バークチップとウッドチップの違いはなんですか?
ウッドチップが「木の幹」をチップ状にしたものであるのに対し、バークチップは「樹皮」をチップ状にしたものです。
この原料の違いから、色や分解の速さ、向いている使い道が変わります。
バークチップの代わりにウッドチップを使えますか?
雑草対策やマルチング、植え込みの化粧など、土の表面を覆う使い方であれば、ウッドチップでも代わりになります。
ただし、洋ランの植え込み材のように樹皮の性質を生かす使い方には、園芸用のバークを使いましょう。
樹皮が混ざったウッドチップはありますか?
当店の「ひのき」には、樹皮なしと樹皮ありの2種類があります。
樹皮なしは幹の部分だけを使っているため明るくそろった色に、樹皮ありは樹皮が混ざるぶん色に濃淡が出て、より自然な風合いになります。
迷われた場合は、少量ずつ試せるお試し4種セットで見比べることもできます。

島田小割製材所では、東京都産を中心とした国産の杉・サワラ・ひのきを、ご注文を受けてから自社工場で削ってお届けしています。
はじめての方は、ナチュラル・ひのき・杉・スモールを2Lずつ比べられるお試し4種セットから選ぶこともできます。