ウッドチップの基礎知識|効果・デメリット・選び方を製材所が解説
ウッドチップは、お庭の雑草対策やドッグラン、子どもの遊び場などに使われる、木を細かくした天然の資材です。
手軽に敷けて見た目もやわらかくなる一方で、選び方や敷き方を間違えると「すぐ雑草が生えてきた」「思ったより早く減った」と感じることもあります。
このページでは、東京の製材所としてウッドチップを自社で製造している島田小割製材所が、ウッドチップとは何かという基本から、期待できる効果とデメリット、失敗しない選び方、必要な量の目安までをまとめました。
ウッドチップとは
ウッドチップとは、丸太や木材を機械で削ったり砕いたりして、数cm程度の小片にしたものです。
もともとは紙の原料や燃料として使われてきましたが、現在はお庭やドッグラン、公園の遊具まわりなどに敷く資材としても広く使われています。
原料には杉・ひのき・サワラなどの針葉樹のほか、桜などの広葉樹も使われ、樹種によって色や香り、使い心地が変わります。
土の上に敷くだけで地面を覆えるため、雑草を生えにくくしたり、雨の日のぬかるみを抑えたりする目的で選ばれることが多い資材です。
また、木そのものからできているので、時間をかけて分解され、最後は土に還っていきます。
バークチップとの違い
ウッドチップとよく似たものに「バークチップ」があります。
どちらも木からつくる敷き材ですが、使う部分が異なり、その違いが見た目や使い方にも表れます。
| 比べるところ | ウッドチップ | バークチップ |
|---|---|---|
| 原料 | 木の幹(中身の部分) | 木の樹皮(主に松などの皮) |
| 色 | 明るい木の色で、お庭が明るい印象になる | 茶色や赤みのある濃い色で、落ち着いた印象になる |
| 向いている使い方 | 雑草対策・ドッグラン・遊び場・遊歩道など、広い面積を覆う用途 | 植栽帯や鉢植えの表面など、見た目を整える用途 |
| 分解のされ方 | 時間をかけて分解され、土になじんでいく | 樹皮は分解されにくく、残りやすい |
ウッドチップの主な使い道
ウッドチップは、敷く場所や目的に合わせてさまざまな使い方ができます。
当店のお客様にも、ご家庭のお庭から幼稚園・公園・宿泊施設まで、次のような場所でお使いいただいています。
お庭の雑草対策
土を覆って日光を遮ることで、雑草を生えにくくします。
草むしりの手間を減らしたいお庭でいちばん多い使い方です。
ドッグラン
クッション性があり、雨のあとでも犬の足が泥で汚れにくくなります。
芝生のように掘り返されたり、おしっこで枯れたりする心配もありません。
子どもの遊び場・公園
遊具の足元に敷くと、転んだときの衝撃をやわらげます。
幼稚園や公園のアスレチックでも使われています。
遊歩道・ぬかるみ対策
水はけのよい層ができるため、雨のあとのぬかるみを抑えます。
膝や足裏にやさしく、散策路にも向いています。
植栽・花壇のマルチング
植物の根元に敷いて土の乾燥や泥はねを防ぐ使い方です。
見た目も整い、植栽帯の手入れが楽になります。
室内・施設での利用
かごや容器に入れて玄関やリビングに置くと、木の香りを楽しめます。
施設の屋内スペースに敷いた例もあります。
実際の現場の写真はウッドチップ施工事例でまとめてご覧いただけます。
ウッドチップのメリット(期待できる効果)
ウッドチップを敷くと、見た目が整うだけでなく、次のような効果が期待できます。
ただし、効果の出方は敷く厚みや場所の条件によって変わるため、それぞれの目安もあわせてご紹介します。
日光を遮って雑草を生えにくくする
雑草は、土に日光が当たることで芽を出し、育っていきます。
そのため、ウッドチップで土の表面を覆って日光を遮ると、雑草が生えにくい状態をつくれます。
当店では、茨城県つくばみらい市の試験地で、半分にだけナチュラルウッドチップを敷いて雑草の生え方を比べました。
その結果、薬品を一切使わなくても、2週間後にはウッドチップを敷いた側だけ雑草がほとんど生えていませんでした。
雑草対策として使う場合は、10cm前後の厚みで敷くのが目安です。
厚みがあるほど日光が届きにくくなるため、効果が長続きします。
雨の日のぬかるみや泥はねを抑える
ウッドチップを敷いた層はすき間が多く、雨水が下へ抜けやすいため、表面に水がたまりにくくなります。
また、土が直接むき出しにならないので、雨のあとでも靴やペットの足が泥で汚れにくくなります。
一方で、土の水分は保たれやすく、夏の地面の乾燥や温度の上がりすぎをやわらげる働きもあります。
足腰にやさしいクッション性
ウッドチップの上を歩くと、土やコンクリートよりも足もとがやわらかく感じられます。
そのため、犬が走り回るドッグランや、子どもが遊ぶ遊具の足元、高齢者施設の散策路などでは、膝や足裏への負担をやわらげ、転んだときの衝撃も小さくなります。
木の香りとにおい対策
新築の木造住宅で感じるさわやかな香りの正体は、木に含まれる精油成分です。
ひのきには主にテルペン類、杉にはセスキテルペン類といった香り成分が含まれており、削りたてのウッドチップからはこの香りが広がります。
また、ウッドチップはペットのおしっこなどの水分を吸い取るため、地面ににおいがこもりにくくなります。
香りの続く期間は樹種や置く場所によって異なりますが、屋外では2か月ほど、室内では3か月ほどがひとつの目安です。
香りが弱くなってきたら、上から新しいチップを敷き足すと香りがよみがえります。
自然に還る素材で、処分もしやすい
屋外に敷いたウッドチップは、時間をかけて少しずつ分解され、やがて土の一部になっていきます。
薬品や塗料を使っていない木だけでできたチップであれば、途中で取り除く場合も、お住まいの地域のルールに従って可燃ごみとして処分できます。
ウッドチップのデメリットと対策
ウッドチップは天然の木からできているため、人工芝や砂利とは違う性質もあります。
あらかじめ次のような点を知っておけば、敷いたあとに「思っていたのと違った」と後悔することを防げます。
| デメリット | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 少しずつ減っていく | 分解されたり踏み固められたりして、年月とともに量が減る | 地面が見えてきたら上から敷き足す。補充だけで状態を保てる |
| 薄いと雑草が生える | 厚みが足りないと日光が土に届き、すき間から雑草が伸びてくる | 雑草対策なら10cm前後で敷く。防草シートを下に敷く場合は5cm程度でもよい |
| 風で飛ぶことがある | 乾いた薄いチップや細かいチップは、強い風で散らばりやすい | 厚みのあるチップを選び、風の強い日の前は水を撒いて重くする |
| 虫やカビが気になる | 日当たりと風通しの悪い湿った場所では、カビや苔が出ることがある | 日の当たる場所に敷き、腐った木や枯れ枝をまわりに置かない |
| 色があせる | 日光と雨で、表面のチップは明るい色から灰色がかった色に変わる | 天然素材の自然な変化。水を撒くと落ち着いた色に戻って見える |
| とげが刺さることがある | 尖った木くずが混ざったチップでは、素足やペットの足を傷つけることがある | 切削チップを選ぶ。子どもが遊ぶ場合も靴を履いて使う |
シロアリを心配される方もいらっしゃいますが、シロアリは暗く湿った場所で、枯れたり腐ったりした太い木を好んで巣をつくります。
小さな木片で、日の当たる場所に敷いたウッドチップには巣をつくりにくく、当店ではこれまでウッドチップからシロアリが発生したというご報告はいただいていません。
なお、ウッドチップは食べ物ではないため、小さなお子様やペットが口に入れないようご注意ください。
失敗しないウッドチップの選び方
ウッドチップは、見た目が似ていても製法や原料によって安全性や使い心地が大きく変わります。
特にドッグランや子どもの遊び場に使う場合は、価格だけで選ばず、次の4つの点を確かめてから選ぶことをおすすめします。
製法で選ぶ(切削チップとクラッシャーチップ)
ウッドチップの製法は、大きく分けて「切削」と「クラッシャー(破砕)」の2つです。
クラッシャーチップは木を砕いてつくるため、細長い木くずや先の尖った木くずが混ざりやすく、廃材が原料の場合はくぎやプラスチック片などの異物が入っていることもあります。
こうしたチップは燃料や原料としては役立ちますが、人や動物が直接ふれる場所には向いていません。
| 比べるところ | 切削チップ | クラッシャーチップ |
|---|---|---|
| つくり方 | 丸太を刃で削ってつくる | 木材を機械で砕いてつくる |
| 形 | 1〜4cmほどの平たい形にそろい、足に刺さりにくい | 大きさや形がばらばらで、細長いものや尖ったものが混ざる |
| 風や雨への強さ | 厚みがあり、飛ばされたり流されたりしにくい | 細かいものが多く、飛ばされやすく分解も早い |
| 向いている用途 | ドッグラン・子どもの遊び場・お庭など、人や動物がふれる場所 | 人が立ち入らない広い面積を安く覆う場所 |
購入する前に使う場所と目的を販売店に伝え、そのチップが用途に合っているかを確認しておくと安心です。
樹種で選ぶ
樹種によって、香りの強さや色合いが変わります。
当店では、杉とサワラを混ぜた使いやすい「ナチュラル」、香りを楽しめて人気の「ひのき」、やさしい香りの「杉」をご用意しています。
それぞれの特徴はウッドチップの樹種の選び方で詳しくご紹介しています。
大きさで選ぶ
一般的なお庭やドッグランには、通常サイズのチップが向いています。
小型犬が歩きやすいよう細かくした「スモールサイズ」もありますが、粒が小さいぶん風で飛びやすいため、風の強い場所では通常サイズをおすすめします。
原料の産地がわかるものを選ぶ
輸入品のウッドチップは、長い輸送や保管のあいだに乾燥が進み、香りが弱くなっていることがあります。
国産材でつくられ、どこの木を使っているかがはっきりしているチップを選ぶと、品質や安全性を確かめやすくなります。
敷き方と必要な量の目安
ウッドチップを敷く作業は、ご家庭でも道具をそろえれば無理なく進められます。
基本の流れは次の4つです。
1雑草を根から抜く
生えている雑草は、葉だけでなく根まで取り除きます。
根が残ると、チップのすき間から再び伸びてきます。
2地面を平らにならす
石やごみを取り除き、地面の凹凸をならしておきます。
防草シートを使う場合は、ここで敷いておきます。
3チップを撒いて広げる
袋からチップを撒き、レーキなどで目安の厚みに広げます。
上から軽く踏んで落ち着かせます。
4水を撒いて仕上げる
最後に全体へ水を撒くと、チップが落ち着いて風で飛びにくくなります。
写真つきの詳しい手順は、ウッドチップの敷き方と厚さの目安をご覧ください。
用途別の厚さの目安
| 用途 | 厚さの目安 | 理由 |
|---|---|---|
| ドッグラン(中型犬・大型犬) | 10cm前後 | クッション性があり、走っても地肌が見えにくい |
| ドッグラン(小型犬) | 5cm前後 | 蹴る力が弱いため、薄めでも地肌が見えにくい |
| 雑草対策 | 10cm前後 | 厚いほど日光を遮り、雑草が生えにくい |
| ガーデニング・花壇 | 5cm前後 | 土が隠れる程度で見た目が整う |
| 遊歩道・ぬかるみ対策 | 10cm以上 | 踏まれても層が残り、水はけを保てる |
必要な量の計算方法
必要な量は「縦(m)×横(m)×厚み(m)」で求めた体積から計算できます。
たとえば、縦10m×横5mのお庭に5cmの厚みで敷く場合は、10×5×0.05=2.5㎥(2,500L)です。
当店のウッドチップは1袋50L入りなので、2,500÷50=50袋、100L(50L×2袋入)の商品なら25セットが目安になります。
縦・横・厚みを入れるだけで袋数がわかるウッドチップ必要量の計算もご利用ください。
広い面積に敷く場合は、約1㎥入るフレコンバッグや、トラックでの配送もご相談いただけます。
敷いたあとの変化と長持ちさせるコツ
敷いたばかりのウッドチップは明るい木の色をしていますが、時間がたつと日光と雨で少しずつ色が落ち着いていきます。
下の写真は、ドッグランに敷いたばかりのころと、敷いてから10か月ほどたったころの様子です。
屋外に敷いたウッドチップは、土に近いところから少しずつ分解され、1〜2年ほどかけて土になじんでいきます。
雨にさらされている状態でも、分解の途中でウッドチップ自体が嫌なにおいを出すことはありません。
長くきれいな状態を保つには、次の3つを心がけてください。
- 地面が見えてきたら、上から新しいチップを敷き足す
- 落ち葉や雑草はこまめに取り除き、チップの上で腐らせない
- 日当たりと風通しのよい状態を保つ
ウッドチップの作り方
ウッドチップは、丸太を専用の機械で削ってつくります。
当店では、建築用材としては値のつきにくい曲がった丸太や傷のある丸太を原料に、次のような工程でウッドチップを製造しています。
- 国産の丸太を、樹種ごとに仕分けて用意する
- ご注文をいただいてから、切削機で丸太を削ってチップにする
- 袋に詰めるときとトラックに積むときに、長いものや尖ったものを手作業で取り除く
- 削りたての状態で袋に詰め、出荷する
実際の製造の様子は、次の動画でご覧いただけます。
自分で作ることもできる?
剪定した枝などから少しだけ作る場合は、枝を細かく砕く「ガーデンシュレッダー」を使えば、ご家庭でもウッドチップを作れます。
ただし、家庭用の機械は砕いてつくる方式が多く、細長い木くずや尖った木くずが混ざりやすいため、ドッグランや子どもの遊び場に使う前には、ふるいや手作業で取り除いておきましょう。
広い面積に敷く量を自分で用意するのは手間がかかるため、その場合は製材所などで製造されたチップを使うほうが確実です。
島田小割製材所のウッドチップ
島田小割製材所は、創業70年の東京の製材所です。
自社工場で丸太からウッドチップを製造し、ご家庭から幼稚園・公園・宿泊施設まで、全国へお届けしています。
当店のウッドチップには、次のような特長があります。
ご注文を受けてから削る、作りたてのチップ
当店では作り置きをせず、ご注文をいただいてから丸太を削ってチップにしています。
削りたてで水分を含んだチップは香りが豊かで、重みがあるぶん風でも飛ばされにくいのが特長です。
人や犬がふれても安心な切削チップ
すべて切削でつくり、袋に詰める段階とトラックに積む段階で、長いものや尖ったものを手作業で取り除いています。
それでも事故が絶対に起きないとは言い切れないからこそ、ドッグランや遊び場に使われることを前提に、ひとつひとつの工程で確認を重ねています。
産地がわかる国産材だけを使用
原料には、東京都産を中心とした国産の杉・サワラ・ひのきを使っています。
違法に伐採された木材は使わず、どこで正規に伐採された木なのかを追える仕組みを取り入れています。
行き場がなく山に残されがちな曲がり材や傷のある丸太を活かすことで、日本の森の手入れにもつながると考えています。
お客様の声
犬のために芝生の庭をつくりましたが、掘られたりおしっこで枯れたりするのが心配で、犬を自由にさせてあげられませんでした。
ウッドチップに替えてからは、ナチュラルを下に、ひのきを上に敷いて、いい香りのドッグランができました。
大型犬は嬉しそうに転がって走り回っています。
神奈川県 H様
「注文後に製造する」とはどういうことかと思っていましたが、袋を開けて納得しました。
ひのきの香りに包まれ、ご近所にも香りが長く届いて評判になりました。
風が強い地域なので飛ばされると言われましたが、強風が吹いても飛ばされませんでした。
新潟県 K様
新しいチップを補充して、また庭がいい香りになりました。
愛犬たちも嬉しそうに走り回っています。
大阪府 H様
よくあるご質問
- ウッドチップはどのくらいもちますか?
- 屋外では、1〜2年ほどかけて少しずつ分解され、土になじんでいきます。
減り方は日当たりや踏まれる頻度によって変わるため、地面が見えてきたら敷き足すのが目安です。
防草シートの上に敷くと、分解はゆるやかになります。 - 防草シートは必要ですか?
- 必ずしも必要ではありませんが、併用すると雑草対策の効果が高まり、ウッドチップの量も減らせます。
ウッドチップだけで雑草対策をする場合は10cm前後、防草シートを敷く場合は5cm程度が目安です。 - 犬が食べてしまっても大丈夫ですか?
- 当店のウッドチップは薬品を使わない国産材だけでつくっていますが、食べ物ではありません。
口に入れてしまう子の場合は、慣れるまで様子を見ながら使い、食べないようご注意ください。 - 雨が続くと腐ったりカビが生えたりしませんか?
- 雨にぬれてもすぐに腐ることはなく、時間をかけて分解されていきます。
ただし、日当たりと風通しの悪い場所ではカビや苔が出ることがあるため、日の当たる場所に敷くのがおすすめです。 - 樹皮ありと樹皮なしは何が違いますか?
- 樹皮なしは幹の部分だけを使っているため、明るくそろった色に仕上がります。
樹皮ありは樹皮が混ざるぶん色に濃淡が出て、より自然な風合いになります。
迷われた場合は、少量ずつ試せるお試し4種セットで見比べることもできます。 - ウッドチップの処分はどうすればよいですか?
- 薬品を使っていない木だけのチップなので、そのまま土に混ぜて還すことができます。
取り除いて捨てる場合は、お住まいの地域のルールに従って可燃ごみとして出してください。 - 広い面積に敷きたいのですが、大量の注文はできますか?
- はい、承ります。
約1㎥入るフレコンバッグや、トラックでのお届けにも対応していますので、敷きたい場所の広さをお知らせください。
ウッドチップの商品
当店のウッドチップは、すべて国産材を自社工場で削った作りたてのチップです。
はじめての方は、樹種を見比べられるお試しセットからお選びいただくのもおすすめです。
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